HannahLee's blog

脱藩☆女子!〜海外で働いている日本人女子の赤裸々ワーク・アンド・ライフ

シングル女子の妊活

この週末は、土曜をレマン湖岸のVevey、日曜をフランスの小さな温泉地、Divonneで過ごした。 

Veveyには車で1時間ちょっと。会社の同僚(といっても初対面だったが)の車に乗せてもらい、総勢15人ほどのBBQ遠足とあいなった。 

車中、同僚の3歳の娘さんと一緒で、話は自ずと子供のことに。話をして行くうちに、彼女は昔パートナーがいたが今は誰もいないらしいこと、自ら選んでシングルマザーで子供を育てていること、近々もう一人子供が欲しいと思っていることなど、わかってきた。 

「パートナーがいないでも、子供が欲しいとなったらすぐ作れるのかな?どうやって?」と疑問に思っていたら、答えが明らかに。 

3歳の娘は精子バンクのサービスで妊娠した子で、次の子も、できれば同じドナーの精子で、妊娠したいそう。 

38歳でシングルになり、でも、家族を持つということは絶対あきらめたくないと思って、こういう決断に至ったそうだ。 

「相手がいると、めんどくさい、なんでも自分で決めたいの、話し合いたくない」と言っていた。 

そうなんだーーー。 

歳を考えて、そういうサービス、テクノロジーを利用して妊娠し子供を作る、という選択肢もあるわけだ、と、目から鱗だった。子供を作る!それには相手が必要!と焦って自分を無為に追いつめ、言い方は失礼だが、ろくでもない、自分にとってハッピーでない関係を自分に強いることは、ないわけだ。 

で、その日はその3歳の女の子と遊んでいた。遊んでいる途中で、しかし、頭の中に芽生えたモヤモヤは増していった。「私だったら、そうやって生んだ子に、どうやって説明するだろう?ちゃんと自分が心から納得する説明ができるかな?子供が欲しいから、という理由で生んだ子を、自分は死ぬ気で守り育てあげられるかな?」等々。 

家族への想い、家族という思想は、ほんと人それぞれなんだなあ、と、実感した土曜日でありました。

(初出:2007年8月)

外国語学習法

今日は、お友達の付き合いで「Language Exchange」へ。Language Exchangeとは、習いたい言語を話す人と、お互いの言語を教えあうというシステム。例えば、フランス語を習いたい日本人が、フランス語を話す人と仏・日で会話する、って感じ。 

で、友達の相手は18歳のスイス人の高校生の男の子。すっごい日本語オタク!薔薇なんてもちろん書けるし、完璧の璧は壁じゃないんだよー、とか言ってる。 

そして、「僕は寝る前に棒高跳びと縄跳びをするのでおなかの筋肉が割れています、触ってください」と言われた。

ナンパなのか?「遠慮します。」と言っておきました。 私、三十路だし。

彼は、若い日本人の友人に教わったと思われるイケナイ日本語、変な日本語を沢山話すので(主に女の子を誘う系)、「男女関係はそんなに単純じゃないと思うよ~」と諭した。もはや、日本語のレッスンなんだか何のレッスンなんだかわからない。 

で、私は映画「リング」に出てくるジャーナリスト役の人に似ているらしい。誰、それ?

(初出:2007年5月)

国連職員の「リアル」キャリア選択@四十路

大学生の頃から国際機関で働くことに興味があった。なので10年以上前はよくそういう仕事についてる人たちの情報を集めたり記事を読んだりしてた。当時、そんな記事でよく目にした女性のうちの1人に、昨日、初めて会った。 

当時は3人くらいよく外務省の広報誌とかで取り上げられる日本人の女性国連職員がいた。みんな「外国暮らしが長くて、フィールドでばりばりやって、魅力的」みたいなイメージだった。彼女たちのことを取り上げた本、『国際協力を仕事にして』は、現在この業界で仕事している女の子たち(なぜか男の子とは話題に上らない)は必ずといっていいほど読んでいる。 

当時の彼女たちのその後の人生はいろいろのようだ。1人は紛争地のフィールドオフィスに勤務。私生活では結婚、離婚、結婚を経たらしい。もう1人は、やっかむ人に言わせれば「全てを手に入れた女」。フィールドでいろんな経験をして、今は家庭を持ち、子育ての傍ら先進国で仕事。子育ての手が離れたらまた紛争地に行ってアドレナリンを感じたい、とのことだ。私が昨日会ったのは、この後者の彼女。 

この数年、地道な聞き取り調査を続けてきて(主に飲みの席でね)、30歳を過ぎた女子でこういう仕事をしているとだいたい2つのグループに分かれるらしいことがわかってきた。

第一は、20代後半から人道援助畑で突っ走ってきて、紛争地を転々とし、その仕事に生きがいを見出し仕事に生きてきて、40歳になりふと、「私、このままでいいの?子どもは?」と思うグループ。 

もう一つは、30代前半から35歳くらいになったところで立ち止まり、フィールドの勤務と生活環境を見回して、「周りは不倫や買春で自分を慰める人たちばかり。私は愛ある自分の家庭を持ちたい」と思ってフィールドを離れ、先進国へ転職・転勤するグループ。 

男子でもこういう問いはあるのだけど、彼らの場合は圧倒的多数で伴侶(女子の場合)が自分たちについて来てくれるので、仕事・任地と家族、の二者択一を迫られることは少ないようだ。これは、日本人、非日本人問わない傾向です。(強いて言うなら還流ドラマ『チャングムの誓い』のミン・ジョンホくらいだろうか?) 

昨夜会った彼女に、そこらへんのところをちょっと話してみた。「まだフィールドに行こうと思います?」と。そうしたら、「ずっとフィールドにいて、家族を持ってなくて今まできたら、そうは思わなかった」とのこと。「私の場合は、家族があったから、途中でいいブレイクになった」と。 

でも、そういうのって計画してどうこうなるもんでもない。彼女も同意して、「結局、その場その場で夢中になってやってればいいってことですかねえ」ということに。「人生を計画してもしょうがない」というのは、元UNHCRトップの緒方貞子さんも言っていたが。

う~~~ん、でも、どうなんだろうな。 そうやってバリバリやって、ふと40にして惑ったりしている人々も知っているのでなあ。『国際協力を仕事にして』、あの本の出版から10年経った今、あの本に載っていた彼女達はどう生きているのか、知りたい。

(初出:2010年、10月)

地雷女子の婚活

年末の一時帰国中@日本。

昨日、人道援助業界の女の子たちと飲んだ。みんな30歳前後。海外に留学した後、国連でボランティアしたり、NGOで働いたり、と、似たような経歴の人たちだった。 

いろいろ話を聞いてみた。この業界に勤める上での仕事や私生活の諸々。 

まず、雇用の不安定さは男女問わず最大懸案事項というのが浮かび上がってきました。国連職員も、このご時世永久雇用ってあってないようなもの。ていのいい契約社員です。しかも任地は溜池山王とかじゃなくて、ブルンジ、とか。次の派遣先は丸の内、じゃなくてミャンマー、とか。日本のNGOになれば、お給料も共働きでやって行くので精一杯らしい。 

また、女子に限っては「もてへん!」というお悩みも。合コンとかに行っても、「お仕事は何ですか?」と聞かれ正直に「アンゴラで地雷を掘ってます」とか言うと、すーっと引くそうだ。そうだろうなあ。くやしがるアンゴラ・地雷のその子に、隣の女の子が言った。「でも、初対面でいきなり仕事を聞いてくる人のこと、好きになる?」おおお!それはごもっとも! 

しかし、アンゴラ・地雷は結婚はしたいらしい。なので、緊急会議が催された。 

「やっぱ、だめなんだよ、マッチョなイメージの仕事は。」 

「そうだよ。地雷って言っちゃダメだね。」 

「家事手伝いって言えば?その傍らでボランティアで地雷の仕事お手伝いしてる、って。」 

「こんな感じ?えっとー、地雷で犠牲になる子どもたちがかわいそうでー、それで私なんかでも何か出来ないかと思ってー。って。どう、どう!?」 

どうなんだろう?

ちなみに私は、この後で別の組織に転職したのだけど、そこで日本から出向して来た日本人男子につけられたあだ名は「ゴルゴ13」だった。

(初出2006年10月)

女の道はけもの道。けもの道、楽しいよ!

女友達から仕事の相談をうけ、思いました。直線的にキャリアを構築できない状況があるからこそ、いろんな景色が見えて人間的にも人生も豊かになるってこと、あるよねー、と。まあ、どんな道を行くかは、好みもあるでしょう。ランニングに例えるならば、ロードでタイムにこだわる走り方もあるけど、トレイルでふかふかした落ち葉の上を走ったり、でこぼこ道を走ったりするのもありだよな、と。転んだりもするけど。迷子になったりもするけど。それもまた醍醐味というか。がんばれ、友達!いっしょにがんばろう、友達!

 

これとはちょっとずれるのですが…

 

つい先日、ちきりんさんのブログ(『普通の門とピンクの門』http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20140103)で、働くことと女子であることについての記事を読みました。女子と男子では、社会に入ってから、特に働くという面において、見える風景が違って来る、というお話。女の子は、社会に出たらがっつり差別されるし、その上で用意されている別のルート(ピンクの門から入ります)があるんだよね、というところからの諸々です。

 

このエントリー、その感想をつぶやいた読者のツイッター(翌日の『2014年の私たち』がそのまとめですhttp://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20140105)を読んでわかったのは、日本社会、日本の企業で働いていると、出産というのが、彼女の言う「ピンクの門」に行くかどうかの分かれ道である、ということになってるらしい、ということ。

 

面白かった。面白かったんですが、

 

でも、その前提の設定がどうかな?

 

って思いました。

 

女性が職業についているかどうか、そしてどういう職業に就いてるかということより、パートナーである男性が日本の企業社会にいるかどうか、の影響が強いと思う。

 

エントリーも、読者の感想の発想も、まず根本的なところ=子供を産み、育てるのは女性がやること、そして、(女性が)仕事と子育てを両立することは困難であること、という認識、というか思い込み、があるみたい。なんで子育てが自動的に女性とセットになっているのかな???

 

それと、私は、自分の母も含め、出産によって仕事や職業人生が途絶える、ということを、最近まで見たことがなかったので、出産で女性の職業人生が途絶えがちになるっていうことが、ちきりんさんのブログやその読者の間の議論の前提になってることに、ちょっとびっくりしております。出産で女性の職業人生が途切れるというのは、日本(とアメリカ)に特徴的なことではないのかなー?

 

私が今まで海外で働いてきた、働いている組織では、例えば以下のことが、ほんとに日常だったので、それを特別、と思うことはなかったです。日本でも、母親の職場はまったくもって男女平等だったし、こちらのほうが、私の個人的人生では「普通」で「当たり前」だった。


例えば。

◯上司(40代半ばの男性、当時私が所属していた組織のNo2)が、職場に娘(2歳)を連れて来る。奥さんが忙しいもしくは具合が悪かったり、お手伝いさんやベビーシッターの都合がつかなかったりして。国際会議も彼が司会してたけど、子供って、意外におとなしくしてるものです。私とか同僚も、それとなく目を配っているし。特に困ったことはなし。

 

◯上司(40代半ばの女性、シングルマザー)は子供の送り迎えがあるので、朝は7時に来て、どんなに仕事が残っていようとも、4時には帰宅。周りも全くそれにたいして違和感を感じていない。ミーティングも、午前中や午後の早い時間にまとめてやる(=だらだらしている時間はないから、会議も効率的にすすむ)。

 

◯同僚、友人の女子(30代から40代初め)、妊娠したら、本人の体調次第で有給休暇、自宅勤務、職場での勤務など、様々。オフィスにはお腹がおっきい同僚いっぱい。で、気付いたら産んで職場戻って来てるし。(今の私のオフィスの隣は、一時期搾乳室でした。)ちなみに、30代前半、20代で産んでる人って周りで見たことない。

 

◯同僚、友人の男子(30代後半から50代前半)、パートナー、奥さんが出産したら、有給の育児休暇をとる。というか、とってないと周りにひかれる。「あなた、奥さん/彼女出産したのになんでオフィスにいるの?家にいてやることあるだろう?」と。

 

そもそも、これらのことって、特別である必要があるでしょうか?産むということは本来自然なことで、それが、自然なまま、職場でも存在していた、という感じ。

 

あと、ちきりんさんのブログの同じ記事には、専業主婦になるのが夢、っていう女子学生の話も出て来ます。これは、出産してピンクの道に行くのか迫られるのではなく、最初からピンクの道を行くパターンですね。私も、このブログに出て来るのと似たような会話を、日本の女子大生さんたちとしたことがあるのを思い出しました。

 

海外にあるうちの職場に見学に来た、とある地方の私立大学2、3年生の学生さん7、8名に、私や別の日本人女性(当時うちの組織のトップ)のオフィスを案内した時のこと。一通りオフィスを見た後で、「生まれて初めて、こうやって女の人が仕事をしているのを見ました」と言われ、心底びっくりしました。将来はどんなことをされたいんですか?と聞いたら、「お嫁さんです」「結婚して専業主婦になりたいです」と。「女性は就職が難しいので」って。「就職しても男性の方が稼ぎがいいだろうから」って。まあなんて斬新なお考え、と。

 

「どんな夢を見るのも自由だけれど、あなたのその夢には現実味がないしリスクヘッジもできてませんね、なぜなら、

 

1)専業主婦のパートナーを養うほどの経済力を持った男性は全労働人口から見ても数パーセントに満たないです(年収800万以上は3.8%)

2)その中における適齢期の男性の割合は更に下がります

3)更にその中でアベイラブルな人といったら、ほぼいないか、既に他の誰かに予約されているでしょう

4)そして、あなた達の女子的スペックが、それでもわずかに残っている男性に見合うとは思えない

5)かつ、この不安定な雇用状況&どうなるか分からない人生では、万が一専業主婦可という旦那さんと家庭を持ったとしても、いつ何時旦那さんが働けなくなるかわからないですね。

 

なので、現実的選択、そしてリスクヘッジという意味でも、自分のお仕事を持つことをお勧めします〜」、

 

というお話をした覚えがあります。半泣きだったけど、学生の女の子さん達。ま、本番の人生で泣き見るよりはいいんじゃないかしら?ってことで。

 

ちなみに、「小さい頃、周りで専業主婦のお母さんがいる友達っていなかった、周りのお母さんはみんな働いてた」って話を日本人の20代の男の子にしたら、「それはあなたの周りがハイソな教育水準の高い人達ばかりだったからじゃないか」と言われたこともありましたが、違います。下町で、専業主婦でいられるような恵まれた家計の家が少なかったからです。フルタイムの人もいたし、パートに出たり、嫁ぎ先の工場で事務やったり、作業したり。そう言ったら、お母様が専業主婦の彼、ビックリしてましたが。「そんな世界があるのか!」って。ビックリされてこっちがビックリだわ。

 

女子のスペックというの、私もそういうコンセプトを知った当初は「んまあ!」って憤慨したけど、確かに、(男社会のメガネから見た)女としての武器をず〜〜〜っと磨き上げている、「女子的偏差値」の高い人っていますから。同じ女子でも、小さな頃からいわゆる「社会のしくみ」「世間」というやつを冷静に観察してて、日本の社会に女として生まれた自分が一番「成功」するキャリアトラックはどれ、っていうのを見極めて、早くは中学校からそっちのキャリアトラック、「女」の道(含む「ピンクの門」から入る方)で研鑽を積んでいる人達、いっぱいいますから。私は30代に入ってから、あー、そういう道もあったんだー(自分は選ばないけど)、と気付いたものです。

 

まあ、どっちの道、どんな道を選んでも、道は道ですからね。どっちを選ぶのも自由だけど、たまにちょっと高いところにのぼって、この山全体ではどんな道があるのかな〜っていろいろ選択肢を探してみるのも、いいんじゃないかなって思います。

Thank you, and no thank you.

"Launching a mentor programme for women business leaders"

 

I hope the mentor programme is not about transforming women leaders into male leaders. See all the mentors lined up at the table.

http://www.yomiuri.co.jp/job/women/topic/20140527-OYT8T50215.html?from=ytop_ymag

Sofa arrived, so did a coup d'état. ソファーも来たけどクーデターも来た。

お家の環境を整えると転勤したり転職したりすることになって、居住環境が変わる…。これが、今までのパターンだったけど、今回はこれに新バージョンが登場。「住んでる国にクーデターが起こる。」居住環境が変わる、という意味では、同じですね。ふ〜。

それにしても、クーデターが起こって軍事政権下なのにネイルにも行けるしお茶にも出かけられる。夜間は外出禁止令なので、バーやクラブには行けませんが。国によってクーデターにもいろいろあるようで。

Isn't it typical that you try to make your home comfy and all of suddent your daily life becomes no longer a regular, daily life. In the past, whenever I bought new furniture, built a little garden on balcony, or find a new boyfriend, I then had to move to a new duty station, which meant a cancelation of the newly installed sedentary lifestyle. 

After having waited for three years in the current duty station, I finally bought a sofa. Then, this time, it was not a transfer to a new country, but a coup d'etat in the country where I live. Great. And typical. It's good that I bought a sofa at least, as I can dwell on it for as long as I'd like while a curfew is in place.