シングル女子の妊活
この週末は、土曜をレマン湖岸のVevey、日曜をフランスの小さな温泉地、Divonneで過ごした。
Veveyには車で1時間ちょっと。会社の同僚(といっても初対面だったが)の車に乗せてもらい、総勢15人ほどのBBQ遠足とあいなった。
車中、同僚の3歳の娘さんと一緒で、話は自ずと子供のことに。話をして行くうちに、彼女は昔パートナーがいたが今は誰もいないらしいこと、自ら選んでシングルマザーで子供を育てていること、近々もう一人子供が欲しいと思っていることなど、わかってきた。
「パートナーがいないでも、子供が欲しいとなったらすぐ作れるのかな?どうやって?」と疑問に思っていたら、答えが明らかに。
3歳の娘は精子バンクのサービスで妊娠した子で、次の子も、できれば同じドナーの精子で、妊娠したいそう。
38歳でシングルになり、でも、家族を持つということは絶対あきらめたくないと思って、こういう決断に至ったそうだ。
「相手がいると、めんどくさい、なんでも自分で決めたいの、話し合いたくない」と言っていた。
そうなんだーーー。
歳を考えて、そういうサービス、テクノロジーを利用して妊娠し子供を作る、という選択肢もあるわけだ、と、目から鱗だった。子供を作る!それには相手が必要!と焦って自分を無為に追いつめ、言い方は失礼だが、ろくでもない、自分にとってハッピーでない関係を自分に強いることは、ないわけだ。
で、その日はその3歳の女の子と遊んでいた。遊んでいる途中で、しかし、頭の中に芽生えたモヤモヤは増していった。「私だったら、そうやって生んだ子に、どうやって説明するだろう?ちゃんと自分が心から納得する説明ができるかな?子供が欲しいから、という理由で生んだ子を、自分は死ぬ気で守り育てあげられるかな?」等々。
家族への想い、家族という思想は、ほんと人それぞれなんだなあ、と、実感した土曜日でありました。
(初出:2007年8月)